Collection 03
都市の風景写真を転写した絵皿のシリーズを、滋賀県の信楽にて制作。石膏型で複製した皿に、引き伸ばした写真を網点でプリントして焼き付けました。個々の皿には写真の断片が写しだされ、それらがまとまった数並ぶことで、どこかの国のある風景が、どこでもないどこかの都市の肖像になるようなイメージで展示をしました。

メディアとしての「絵/皿」
“風景を描く媒体のひとつとしての絵皿”は、あるときは見るものであり、あるときは使うものとなる二面性を持っています。土産物として売られている絵皿、あるいは古典的な装飾品としての絵皿には、往々にして観光名所などいわゆる「ピクチャレスク(絵のように美しい)」な風景が描かれています。そのような大量に複製されているパブリックな都市のイメージを繰り返すのではなく、私たちの視点から見た現代の都市の肖像を描きたいと考えました。皿という日常生活で使用される形体をキャンバスとすることで、私的な都市の姿の断片を、他者の生活の中にしのびこませることができたらと考えています。

素材
石膏型押し成形4種×原画6種 信楽土 下絵具転写 白釉 マット釉 透明釉 ※2006年5月から8月まで、滋賀県立信楽陶芸の森にて制作
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